7世代総括



はじめましての方ははじめまして。
ナオです(^^)ノ
長かった7世代の終わりがようやく見え、8世代に当たるポケモン新作「ポケットモンスターソードシールド」が発売されて早1カ月が経ちました。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?

この記事ではナオと相棒のランクルスが歩んだ7世代を振り返りつつ、8世代を応援できるようなそんな記事にできたらいいなあと思っています。
よろしくお願いします。


目次
1.【はじめに】
2.【7世代のレート環境】
3.【主観的7世代総括】
4.【モチベーション】
5.【夢と現実の狭間】
6.【7世代結果】
7.【おわりに】


【はじめに】

7世代の総括ということで、最初に自分が7世代を通して目標にしたことを2つ書いておきます。

1つ目。
「大好きなランクルスと一緒にレート2000の高みへ立つこと」

目標を掲げた当初は、レート2000がどれだけ目標として高いものなのかあんまり分かってなかったと思います笑
ただなんとなく漠然とみんな目指してるし、相棒と一緒にそこに到達できたらきっと満足できそうだなあと思いました。でも自分の性格上、1度"目指すぞ!"と決めたからには本気でやろうと思いました。

2つ目。
「関わった人との繋がりを大事にすること」

ポケモン対戦を始めたきっかけは、ポケモン対戦を心の底から楽しそうにプレイしている友達を見て、自分もやりたいなあと思ったからです。友達とのフレンド対戦は今でも何にも代え難い大切な思い出ですし、そんな貴重な時間を関われた人たちとも共有できたら最高だろうなと思いました。人を大切にすることが自分も一緒に楽しむことに繋がると思いました。

この2つの目標のおかげで7世代は「夢を描くこと」がどれだけ大切かに気付くことが出来ました。


【7世代のレート環境】


ここで、簡単に7世代のレート環境をおさらいしておきます。

7世代のレート対戦は2017年11月18日から2020年2月25日までの約2年に渡って行われました。
当初はZストーンの登場で6世代に大流行したメガガルーラを軸とした対面構築よりも、タイプ受けでZストーンを消費させてから詰めていくサイクル構築が流行しました。その次にサイクル破壊を狙える積み構築が環境に刺さり、そして積み構築の起点作りを上から潰せる対面構築がまた復活し…と、攻めの三竦みが確立されていきました。
さらに、これらとは違う立ち位置に環境に左右されない(環境変化を最小限に抑える)ゲコミミ+エースという強力な並びが生まれたりもしました。
ポケモンのレート対戦は変化がある限り終わりが無いです。だから2年という長いスパンでも、振り返ると案外短かったなあと思います。


【7世代主観的総括】


7世代のポケモン対戦はこれまでとは明らかに変わった点があります。

目標に掲げたレート2000達成に向けて、ずっと試行錯誤していました。
レート対戦を繰り返す中で考え方はどんどんストイックになっていき、常に強い立ち回りをするために様々な構築記事を読んだり、所謂レート強者に話を聞いてみたり、対戦相手の次の考えを読む技術を磨くように努力してきました。

しかし、ある時を境に「対戦がまったく楽しくない」と思うようになりました。
3度のメシより対戦が好き!と豪語していたはずの自分自身が多分1番驚いていたと思います。
なぜなのか。それは「レート2000という数字を達成することに全く魅力を感じなくなってしまったから」です。

環境の変化と先程言いましたが、それは対戦の中だけの話ではありません。ポケモン対戦は情報戦と言います。情報を制するものが対戦を制するといって良いでしょう。6世代までとは違い、情報が飽和した7世代の環境はまさに"地獄"でした。
加えて、それらの情報に含まれるマイナスイメージの数は圧倒的でした。
「改造」「型共有」「型晒し」「ラジコン」「回線切れ待ち放置」「相手批判誹謗中傷」「質問箱への嫌がらせ投函」「レート詐称」「対人ゲームとして最低最悪な行動の数々」etc...

7世代のレート環境は"勝つために努力をする"という当たり前の過程すらすっ飛ばして結果のみが優先されるようになってしまいました。
勝つために情報を共有する。
勝つためには何をしてもいい。
勝つことが全て。敗北に価値は無い、と。
そういった盤外戦術によって対戦環境はだんだん変質していったように思います。
溢れかえる情報によって対戦における正統な実力は抹殺され、公平性は失われていきました。結果が良ければそれでいい。強者のツイキャスライブには100人以上の"監視"が付くことも珍しくなくなりました。上位に行く過程で構築の中身がバレている、なんでもありの無法地帯。そして常に盤外戦術を拒否した側に負荷がかかる対戦環境。1対100なら勝ち目がありません。

また、ここまでの話とは別にポケモン対戦は「運」という要素が大きいゲームでもあります。当然ながら「運」を味方に付けた方が強いに決まっていますし、そういった構築はレートの上振れを狙え、非常に強力と言えます。
ただ、ジャロゴーリやおみくじパといった初めから運頼みで実力とは一切の関係がない構築が環境に蔓延しきったのもポケモン対戦に魅力を感じられなくなった要因の1つです。
それらの構築原案を出した方に対しては本当に凄いと思っていますし、リスペクトしています。が、それらの構築を使って数字を盛っただけの人に対しては何も感じられません。
その構築はあなたが使わなくても時間のある人が使えば強いです。誰かである必要がない。

7世代のレート環境を見て考えざるを得ません。

本当の「強さ」とはなんなのか。

レート2000を超えることが強さ。
間違いないと思います。ポケモントレーナーにとって、それは1つの絶対的な指標だった。
でも自分にとっての「強さ」のイメージは少し違った。
強さとは、環境変化を見極めながら相手の行動を正確に読み取り、常に勝てる行動で相手を粉砕していくことです。どれだけ負けが込んでも諦めない不屈のメンタルを持ち、笑い飛ばし、勝つ手段を模索し続けていることです。自分自身と向き合い続け、自分自身の力で成長していくことです。
環境変化が進むごとに憧れていた「強いトレーナー」の母数がだんだんと減り、その数が目標と釣り合わなくなった時「対戦がまったく楽しくない」と感じるようになってしまいました。


【モチベーション】


そんな7世代レート環境の中、腐った自分がモチベーションを失わずにここまでやり続けられたのは、間違いなくこんな自分を温かく見守り、支えてくれた仲間がいたおかげでした。本当にありがとう。
モチベーションを失いかけた時、踏ん張れる唯一の手段がフレンド対戦でした。

出会いとは不思議なもので、たった1人との出会いが連鎖的にかけがえのない仲間との繋がりに結び付くことがあります。それは、仲良くなれたヌトームさんが、ジャズさん、あまのくん、ぺこまる、もふもふさんを誘い「フレ戦グループ」を立ち上げたところから始まりました。
シングルバトル、ダブルバトル、バトルロイヤルに統一パなどの特殊なルールまで、多岐に渡ってこのグループでフレンド対戦を日夜繰り返してきました。毎日あれこれパーティを考えるのが楽しかった。
それぞれが思い描いた対戦の楽しさをフル活用して全力で出し切る。自分にとっては、自分がポケモン対戦を始めるきっかけになった特別な思い出と重なるところがあり「フレ戦やるよ!」の一声が嬉しくて嬉しくて仕方なかった。対戦が終わった後、明け方まで談笑できたのは今思い返しても良い思い出です。誘ってくれて本当にありがとう!

「フレ戦グループ」がもふもふさんの引退によって事実上の解散になってからもフレンド対戦だけは続けてきました。
レートでマッチングした人や仲間大会で戦った人も含めて、出会った人との対戦はほぼ全て覚えています。人との出会いを大事にしたかった。
後に自分が主催となって開いた「増幅杯」も、自分が大好きなフレンド対戦の延長線上にありました。そこが始点となり、今では自信を持って仲間と呼べるほど大切な人たちが自分の周りに居てくれます。

7世代での仲間たちとの思い出は語りきれないほど多いので割愛しますが、こうした勝ち負けを抜きにして純粋にぶつかり合うポケモン対戦の楽しさを知っているから、自分自身を見失わず真っ直ぐ立っていられたと思うし、苦しくて壊れそうな時は人に頼ればいいと思えた。
試行錯誤の途中で1度は引退を決意した自分がポケモン対戦を最後まで辞めなかった最大の理由はここにあったと思います。


【夢と現実の狭間】


相棒とレート2000を達成したいという夢の前には厳しい現実がありました。
多くのポケモントレーナーが挫折する「相棒と一緒に目標を達成する」ことの難しさ。勝ち負けに拘るレートの世界は当然ながら弱いポケモンを弾きます。

ランクルスというポケモンは、耐久力の高いポケモンばかりで固められ、毒や宿り木の種といった定数ダメージをソースにしている「受けサイクル」に強く、突貫戦の高い攻撃的なポケモンに弱いという特徴があります。
とはいえ、単体考察をいくら深めてもパーティとの兼ね合いが決まらなければその強みを活かすことは出来ません。
相棒の強みを活かした構築を作ること、それがレート対戦で戦う武器になる。だからこそシーズン毎に軸の違ったパーティを試してきましたし、戦うごとに相棒と自分自身の成長を感じられました。

レート対戦という結果至上の世界で、現実を悟り挫折してしまうこと。物凄く気持ちは分かります。限界が見えてしまうこともあるでしょう。勝ちきれずに泣いた日もありました。
でもそれ以上に夢を見ることは、自分自身を成長させるために絶対に必要で大切なことだと思います。
夢を見ない人は現実と戦えない。


【7世代結果】


1つ目の目標
「大好きなランクルスと一緒にレート2000の高みへ立つこと」
これは残念ながら達成することが出来ませんでした。
自己最高保持レート"1953pt"
レート2000の世界は遠かった。
振り返ると、常に環境に適応できないことが1番厳しかったなあと思います。私事ではありますが、家庭とゲームを両立するのは本当に難しかった。妻子持ちということもあり、ゲームに割く時間がまったく足りず、環境考察、育成時間、そして対戦に当てる時間が少なすぎたです。
毎シーズン終盤は睡眠時間を大幅にカットし、命を削ってでも目標達成のために死ぬ気で戦い抜いてきました。もちろん家事や育児に加えて、仕事の疲労で頭が正常に回る状態ではありませんし、レート環境の中に公平な勝負なんてものはありません。目標に設定した数字に到達できるように我武者羅に潜る、それだけでした。
常人がこの文面を見ると「頭がおかしい」と言うかもしれませんね。でも1度決めたことは絶対にやり遂げたかった。そしてそれは叶う事はなかった。ナオと相棒カジルの最高レートは1953pt。それ以上は無い。
…では目標を決めたことは無駄だったのか。今までの努力に価値なんてなかったのか。

そうは思いません。

7世代を振り返った時、なんであんなに必死に頑張れたんだろう、と考えました。
答えは単純。
「関わった人との繋がりを大事にしたから」

いつの間にか自分の傍で夢を応援してくれる仲間がいた。1人で目標を立てたあの時、強さを求めてTwitterの情報世界へ飛び込んだ頃は自分のことばかり。
でも少しづつ周りが見えるようになり、1人じゃないことに気付けました。
レートという名の深海に潜る。
たしかに戦っている時はひとりきりだ。
でもひとりぼっちじゃない。
いつも繋がってくれている仲間の期待に応えたい。だからここまで頑張れたんだと思います。そしてそれは1つ目の目標以上に価値のある事だと思えました。
大切な仲間と共に2つ目の目標を達成しました…!


【おわりに】


これでナオとランクルスの7世代総括は終わりです。
自分にとって、7世代は「夢を描くことの大切さ」に気付けたことが1番の収穫だったかなと思います。
それが到達できることなのか、できないことなのか、そんなことは関係なく目指したからこそ今の自分が在るんだと思います。
はじめからやらなければ確かにこんなに悔しくて、こんなに苦しい思いをしなかったのかもしれません。でも本気でやったからこんなにも素晴らしい仲間たちと巡り会えた!それがすべてです。

7世代を終えて、2つ目の目標に"続き"が出来ました。
大好きな仲間に言ってもらえた、自分にとっての夢の続き…

「夢をもつ人の応援をすること」

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。